壺屋やちむん通りで、沖縄の焼物を買おう!

壺屋やちむん通りは那覇市のメインストリート・国際通りから徒歩7~10分の所にあります。聞きなれない言葉ですが「やちむん」とは沖縄で「焼き物」のことなんです。足元には白い石畳が敷かれ、昔ながらの風情が残る街並みが印象的。ゆったりとした穏やかな時間が流れ、賑やかでエネルギッシュな南国のイメージとはまた少し違った雰囲気があります。楽しいバカンスの思い出に、お土産に、お気に入りの器を探しに出かけてみませんか?

壺屋やちむん通りには、歴史あるやちむんの窯元が数多く並ぶだけでなく、ちょっと休める茶店などがあり、沖縄に出かけたなら、ちょっとだけ足を伸ばして行ってみたい場所となっています。

壺屋やちむん通りとは?

壺屋やちむん通りは、那覇市のメインストリートである国際通りから一歩奥に入った通りです。
第一牧志公設市場からも近く、約330年前から受け継がれた『壺屋焼』を今に伝える窯元が十数軒集まっています。また、くつろげるカフェもあり、陶芸教室を開いている窯元もあります。

沖縄における焼き物の歴史はふるく、縄文時代のものと思われる土器も出土しています。その後、中国から渡ってきた人々によって技術が発達しました。ちなみに『壺屋焼』とは、那覇市にある壺屋地区、読谷村などで焼かれる陶器のこと。主に登り窯が使われていますが、ガスや灯油の窯も使われるとか。東南アジアや朝鮮の影響を受けているのではないか?という説もあります。

壺屋やちむん通りの魅力は?

壺屋やちむん通りの魅力は、大通りから近いにもかかわらず、その喧噪を避けゆったりとした時間が流れるような町並みではないでしょうか。
琉球王朝時代から続く登り窯の南ヌ(フェーヌ)釜や、奇跡的に空襲を免れた国指定重要文化財の東ヌ(アガリヌ)窯などもあり、歴史を感じることもできます。 また、気軽な日用品雑器から厨子甕(骨壺)まで並ぶ店先を見て回ることができるのも、魅力の1つと言えましょう。

壺屋焼の歴史のはじまりは、琉球王府があった時代、各地に散らばっていた陶工を壺屋に集めたことから。400mほどの通りの中に、約50の窯元が集まっています。沖縄の伝統を守り続け、日々、県内外から多くの客が訪れているのだそうです。平成28年度には観光地としての地域活性、観光振興が認められ、那覇市観光功労者として表彰されたのだとか。

壺屋やちむん通りの見どころ

1 . 琉球王朝時代からの歴史を感じることができる

壺屋やちむん通りには、約330年ほど昔の琉球王朝時代に王府が与えた南ヌ窯が残されています(上の写真)。
この南ヌ窯は主に水甕や酒甕のほか厨子甕(骨壺)を焼いていた荒焼窯で、沖縄県指定文化財の1つです。現在では使われていませんが見学は可能です。

古くから沖縄に伝わる石垣や赤瓦の屋敷といった風景、拝所である「ウガンジュ」などの風景が残っており、那覇市街のモデンさや賑やかさとは対照的。通り沿いには「那覇市立壺屋焼物博物館」もあり、訪れることでその歴史についても深く学ぶことができるでしょう。ときどき企画展やイベントも催されるので、足を運ばれる際は事前にチェックして行くと良いかも。

2 . 石畳が美しく風情あふれる町並み

やちむん通りには琉球石灰岩の白い石畳が敷かれています。
また戦火を免れた建物が多く残っているために、懐かしい昭和の風情を感じることができます。そして 路地裏に入れば、樹齢200年以上と言われる大アカギを見ることもできます。国際通りからも近いので、そぞろ歩きも良いですね。

そして壺屋の東には「東(アガリ)ヌカー」と呼ばれる共同井戸が。壺屋では一番古いと言われる、時代を感じさせる井戸です。こんな場所でも、日中は野良猫がゴロ寝していることも。なんとなくのーんびりした雰囲気を、猫たちも感じているのでしょうか。猫たちって、どうして古い町並みにも簡単に溶け込めちゃうんでしょうか。

3 . 個性豊かな窯元が多い

個性豊かな窯元が多いのも、壺屋やちむん通りの魅力の1つではないでしょうか。
定番のシーサーを見ても、窯元によりそれぞれ異なる色あいや形があり、お気に入りの作品を探すのも楽しみの1つですね。 陶芸体験を楽しめる窯元もあるので、旅行の想い出に挑戦するのも心に残る時間となるでしょう。

ではその中から、特におススメしたい10の窯元を厳選してご紹介。営業時間の目安は10:00~18:00。その時間帯より開くのが早かったり、閉まるのが遅かったりする窯元もあります。また定休日も異なるので、事前に確認しておきましょう。「あの窯元が気になっていたのに、行ってみたら閉まっていた!」となるとは、とてもモッタイナイですよ。 

3-1. 仁王窯(小橋川製陶所)

琉球王朝時代から300年、長い歴史と伝統を守り続けている仁王窯は、二代目小橋川仁王によって赤絵の復興に情熱が注がれた古陶です。仁王窯では、茶の湯に使う茶陶から、携帯用の酒瓶の抱瓶や、壺、皿など、素朴で落ち着きのある色合いが魅力的な、温かみがある赤絵の焼物を作り続けています。

壺屋焼には多種多様な文様が描かれていて、特別な意味を持つ文様があります。仁王窯では、円満を意味する「七宝」、長生き出来る「桃」、子孫繁栄の「ざくろ」など、吉祥模様が描かれている赤絵壺があります。

二代目仁王は、小学校を卒業した大正11年から陶業に従事。18歳のときにはすでに陶工の業を一通り習得していたといわれる秀才で、戦争が終わった昭和21年、すぐに陶業を復活させました。沖展「芸術選賞大賞」や労働大臣賞など数々の賞を受賞し、晩年の昭和53年には勲六等瑞宝章を受章されています。彼が遺した作品のうち、いまでも人気なのは吉祥紋の作品。オークションでもかなり高額で取引されています。

■ 基本情報

  • ・名称: 仁王窯(小橋川製陶所)
  • ・住所: 那覇市壺1-28-27
  • ・営業時間: 9:00~18:00
  • ・定休日: 日曜日、5月連休のうち数日、旧盆期間2日、12月31日~1月3日
  • ・電話番号: 098-863-4617  

3-2. やちむん家

シーサーを中心とした壺屋焼を、新垣家の家族5人の陶工によって、それぞれが個性的な作品を作り出している窯元がやちむん家です。やちむん家のシーサーは、シーサー作家として人気の高い、新垣光雄が造る巨大シーサーから、手びねりシーサーまで、様々な大きさと姿のものが作られています。

シーサーは獅子のことで、中国の獅子文化が沖縄に約500年前に伝わり、その昔から魔除けとして屋根などに置かれていて、現代では家内安全、無病息災を願うものにもなっています。2体で1対となっていて、口を開いている姿のものが雄、口を閉じている姿のものが雌とされています。

2015年4月に沖縄最大のショッピングモールとして誕生したイオンモール沖縄ライカムリゾートショッピングの入り口にも、やちむん家の巨大シーサーが置かれています。そのサイズ、なんと2.5m。そんな圧巻の作品も作られている一方で、お店には丸みを帯びた可愛らしいシーサーも。窯元に訪れ、お気に入りを見つけてみましょう。

■ 基本情報

  • ・名称: やちむん家
  • ・住所: 那覇市壺屋1-22-25
  • ・営業時間: 10:00~18:00
  • ・定休日: 12月31日~1月2日
  • ・電話番号: 098-861-7009

3-3. 清正陶器

壺屋焼のやちむんには、釉薬をかける上焼と、釉薬をかけない荒焼があります。清正陶器では、上焼にこだわりを持ちながら、赤絵の中に魚紋を彫り込む手法のやむちんを、酒器のカラカラや抱瓶をはじめとして、カップ、ソーサーなど、シリーズ化して作っています。

平成12年(2000)のG8沖縄サミット晩餐会では、清正作の練り込み皿が使われて、各国首脳に記念の品として贈呈されました。

サミットの7カ国が協力していくというコンセプトでオリジナルにデザインされたのだそう。その特徴である赤い色の釉は、より深みを出すために歴代から努力を積み重ねてこられています。他では出せない赤の器を手に取り、眺めるだけではなく、お土産として持ち帰ってみては。お盆や新年など親戚一同が会する席で、ひと際存在感を放つこと間違いなしです。

■ 基本情報

  • ・名称: 清正陶器
  • ・住所: 那覇市壺屋1-16-7
  • ・営業時間: 9:30~18:00
  • ・電話番号: 098-863-4771

3-4. 新垣製陶所

壺屋で7代も続いている新垣製陶所の窯元7代目当主は、現代の名工、日本伝統工芸士、沖展会員に認定されている名陶工です。工房主は3人の子ども達と共に、白化粧に魚や花を線彫りした、ダイナミックな躍動感ある作品を生みだしています。

伝統を受け継ぎながら、その伝統を発展させることに注力し、使う人の普段の暮らしが豊かになるようにとの思いを込めながら、独特の色合いや形をした器やシーサーなどが作られています。

当主である新垣勲さんのお爺さんは、民藝運動を起こした思想家・柳宗悦氏や、昭和に活躍した日本の陶芸家・濱田庄司氏と交友があったそう。またお父さんは、「壺屋の三人衆」と呼ばれた一人として、金城次郎氏・小橋川永昌氏らと共に活躍されました。ご自身も大阪の短大でデザイン工芸を専攻し、他県の作品を見て培ってこられた目から、沖縄の伝統工芸を全国に広める努力を絶え間なく続けられています。

■ 基本情報

  • ・名称: 新垣製陶所
  • ・住所: 那覇市壺屋1-21-17
  • ・営業時間: 9:30〜18:30
  • ・定休日: 不定休
  • ・電話番号: 098-863-1350

3-5. 育陶園

壺屋焼技法の中で、線彫技法を得意としている育陶園では、シリーズ化された黒、白、緑釉、青、赤絵といった、それぞれ上品な色合いと図柄を持つ器を作り出しています。その一方で、焼締めの作品は、落ち着きのある風格と存在感を示しています。

シーサーは、壺屋焼技法の型起こしで一体ずつからだを作り、細かい表現となる部位も手びねりで作られ、焼締め、上焼、素焼、それぞれの手法によって異なる風合いと表情を見せています。

大小さまざまなサイズが作られており、わずか5センチの小さなシーサーにも洗練された細工が施されています。窯主の高江洲忠さんは、6代目。過去に脳梗塞を患うという困難に遭いながら、それにも挫折することなく窯元を引っ張り続け、06年には沖縄現代陶芸展で県知事賞を受賞。またその後も、那須市長賞、高江洲康宜賞などさまざまな賞を撮り続けています。

■ 基本情報

  • ・名称: 育陶園
  • ・住所: 那覇市壺屋1-22-33
  • ・営業時間: 9:00~18:30
  • ・定休日: 年中無休
  • ・電話番号: 098-866-1635
  • ・公式サイトURL: http://www.ikutouen.com

3-6. 島袋陶器所

小さな豆獅子から、高さ90cmのシーサーまで、特注も受けるという島袋陶器所は、シーサーづくりをメインにしている窯元です。様々な表情と青、緑、黒などの色の手びねりのシーサーや面獅子が、種類豊富に並んでいます。

工房で生み出されているのは、こだわりのシーサーだけでなく、心落ち着く色合いの日常雑器や茶器、花器なども作られています。

■ 基本情報

  • ・名称: 島袋陶器所
  • ・住所: 那覇市壺屋1-21-23
  • ・営業時間: 10:00~18:30
  • ・定休日: 不定休
  • ・電話番号: 098-868-2507

3-7. 陶彩

特徴的な美しい色合いと、魚の図柄を持つ、小橋川清治ならではの作品が、壺屋焼窯元の陶彩では並んでいます。

青や緑の釉薬の落ち着きと渋みが感じらえる器や、日常で使う事で彩りと、心の和らぎを与えてくれるような器の数々が並びます。ひとつひとつを手に取ってみて、その色合いと風合いとを確かめながら、好みの器を買い求めたいものです。

■ 基本情報

  • ・名称: 陶彩
  • ・住所: 那覇市壺屋1-17-4
  • ・営業時間: 10:00~19:00
  • ・定休日: なし
  • ・電話番号: 098-866-9281

3-8. 小橋川陶器所

小橋川永勝と太郎の2陶工兄弟が生み出す、繊細とも言える線彫技法による赤絵の作品などが、小川陶器所では展示販売されています。

落ち着いた色合いの地色の上に、抑え気味の赤絵の線彫技法による図柄は、華やかさというよりも上品さを感じさせる作品となっています。大皿や壺などの大きな器から、普段使いの器まで、様々な種類の品々が並んでいます。

■ 基本情報

  • ・名称: 小橋川陶器所
  • ・住所: 那覇市壺屋1-21-5
  • ・営業時間: 10:00~18:30
  • ・定休日: 日曜日
  • ・電話番号: 098-867-7412

3-9. 手づくり陶房 んちゃぜーく

沖縄の言葉で「土細工」の意味をもつ「んちゃぜーく」を、ギャラリー陶房の名に付けているのが、てづくり陶房 んちゃぜーくです。

んちゃぜーくでは、3人の陶工によって、普段使いの日常雑器から花器、茶器など、伝統的な壺屋焼の姿をした器から、モダンな姿や用途の器まで並んでいます。3人の陶工それぞれに、個性の見られる作品を手にとって、んちゃぜーくの良さを感じてみたいものです。

■ 基本情報

  • ・名称: 手づくり陶房 んちゃぜーく
  • ・住所: 那覇市壺屋1-21-12
  • ・営業時間: 10:00~18:30
  • ・定休日: 日曜日
  • ・電話番号: 090-6857-8188
  • ・公式サイトURL: http://minduma.ti-da.net

3-10. 新垣陶苑

琉球王朝があった頃からの伝統を、現代にも受け継いでいる上焼専門窯が新垣陶苑で、様々な伝統技法を用いて、鮮やかで大胆な色合いと絵柄の作品が作り出されている窯元です。

ターコイズブルーで沖縄の海をあらわした、「美ら海」と名付けられた陶作のシリーズは、新垣陶苑独自の技法で生まれた作品です。また、モダンな雰囲気を持つ黒釉に縞の絵柄や、鳥紋の印象的な図柄を持った作品もあります。

■ 基本情報

  • ・名称: 新垣陶苑
  • ・住所: 那覇市壺屋1-30-7
  • ・営業時間: 9:30~18:30
  • ・定休日: なし
  • ・電話番号: 098-864-1713
  • ・公式サイトURL: http://www.geocities.jp/arakakitouen/

4 . カフェも個性的

壺屋やちむん通りには、沖縄県産の野菜などを使ったランチを楽しむことができるうえにギャラリーを併設しているカフェや、沖縄の伝統的なお茶『ぶくぶく茶』を味わうことができるカフェがあります。
そのほかにも、シーサーが屋根に乗っている昔ながらの赤瓦の家で、特製のぜんざいを味わうこともできます。 風通しの良い赤瓦の家で、散策の途中、ほっと一息つくのも良いですね。 沖縄の月桃や黒糖をブレンドしたコーヒーのほか、自家製面のパスタには沖縄食材を使っているカフェもあります。

5 . 那覇市立壺屋焼物博物館

壺屋やちむん通りの入口近くにある壺屋焼物博物館では、琉球王朝時代から現在までの沖縄陶芸の歴史を学ぶことができます。こちらでは戦前の壺屋の風景なども映像で紹介されています。

■ 基本情報

  • ・名称: 那覇市立壺屋焼物博物館
  • ・住所: 沖縄県那覇市壺屋1-9-32
  • ・アクセス:モノレール牧志駅から徒歩12分 / 壺屋バス停から徒歩5分 開南バス停から徒歩5分
  • ・営業時間: 10:00 ~ 18:00 (最終入館17:30)
  • ・定休日: 月曜日・年末年始(12月28日 ~ 1月4日)
  •      ※ただし、月曜日が国民の祝日にあたる場合は開館
         ※その他、資料整理に伴う臨時休館日あり
  • ・電話番号: 
  • ・料金: 一般(個人)350円・(20名以上の団体)280円
  •     当面の間、大学生以下は観覧料無料
  • ・公式サイトURL: http://www.edu.city.naha.okinawa.jp/tsuboya/index.html

参加者の声

基本情報

  • ・名称:壺屋やちむん通り
  • ・住所:沖縄県那覇市壺屋 (国際通りから徒歩7~10分)
  • ・アクセス:【ゆいレール】 牧志駅下車 徒歩15分・安里駅下車 徒歩8分
  •        店舗によって駐車場の有無あり
  •        周辺に民間駐車場(有料)・コインパーキングあり
  • ・公式サイトURL:http://www.tsuboya-yachimundori.com/

地図はこちら





壺屋やちむん通りの雰囲気が伝わってきましたか?大通りの喧騒を離れて少しのんびり過ごしたい気分の時も、ここは本当にオススメ。沖縄らしい街並みを眺めながら歩くのも楽しいですよ。焼き物のおすすめは定番のシーサーのほか、やはり食器!コレクターも思わず目移りしてしまうほど個性豊かな品々が揃います。カフェもあるので疲れても大丈夫。お茶を楽しみながらどれを買おうかじっくり悩めますよ☆ただし、車で行かれる際は一方通行ですのでくれぐれもご注意を!

壺屋やちむん通りに出かければ、思い出深い沖縄のお土産を持ち帰ることが出来るでしょう。豆獅子や面獅子も良いですし、普段使いの器にも沖縄らしい美しい絵柄のものが沢山あり、目移りしてしまうことは必定です♫
最終更新 : 2016年09月12日

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